[24時間365日]サーバ/インフラを支える技術



読んだ。


[24時間365日] サーバ/インフラを支える技術 ~スケーラビリティ、ハイパフォーマンス、省力運用 (WEB+DB PRESS plusシリーズ)
安井 真伸 横川 和哉 ひろせ まさあき 伊藤 直也 田中 慎司 勝見 祐己
技術評論社
売り上げランキング: 1425
おすすめ度の平均: 4.5
5 ネットワークを気にしたことのないサーバエンジニアに捧ぐ
5 現場の知恵が豊富
3 これからって人向けの本
5 インフラ構築する前に必読です。
5 Webサービスを支えるインフラの最前線がわかる本



OSSを活用し、大規模サイトを運用するノウハウが詰め込まれた一冊。仕事では基本、サーバもミドルウェアもネットワーク機器も商用製品の利用が中心であるが、本書のOSSを活用したインフラ構築にまつわる実践的な内容は、非常に参考になった。商用製品〜で実現している機能は、OSSだと〜で同じような機能が実現できるのかー、みたいな感じ。あと、今もそうなのかはわからんが、はてなのDBの構成とか。これだと、更新系のDBがボトルネックになるよなぁ、とか。


昨今の経済情勢を受け、お客様も以前のように、システムの立ち上げ時にボンボコH/WやS/Wを買って下さらなくなってきている。本当の基幹システムは別として、周辺システムはAmazon Web ServicesSalesforceを活用するお客様事例が次第に増えてきている。Amazonなんかは、自前のインフラ構築・利用と比べて、信頼性やセキュリティに対するコントロールや自由度が低くなることを承知で利用することになるため、ぶっちゃけわざわざOracleWebLogicを利用する必然性はない気がする。そうすると、コストメリットを最大化するためにOSSを活用するというのは有力な選択肢であるはずで、本書に書かれているノウハウは大いに参考になるはず。Amazon Virtual Private Cloud(Amazon VPC)もベータ版が利用可能になるようで、自前のインフラと、Amazon上にOSSを活用して構築したインフラの連携は、今後盛んになるのではなかろうか。OSSを使ったらコストが安く収まるというのは、TCOを含めて考えるとそんなに甘くねーだろと思うが、OSSを活用するノウハウを自社に蓄える、またはノウハウを持つインテグレータと組むことができれば、いくばくかの効果は上げられるのではないかと思う。そんな時、本書が大きな助けになってくれるだろう。