議論のウソ

議論のウソ (講談社現代新書)
小笠原 喜康
講談社
売り上げランキング: 14315
おすすめ度の平均: 4.5
5 それでも素人がウソを見破るのは難しい
5 嘘を嘘と見抜けない人に送る良書
4 数字、データが苦手な私でも読みこなせましたので
3 概念の整理がいまいち
5 ハッタリを排して、誠実に情報の吟味の方法に向き合う



例示されているウソは、

  • 統計のウソ
  • 権威のウソ
  • 時間が作るウソ
  • ムード先行のウソ



の4つ。


この内「権威のウソ」は、社会的に認められている様々な権威を引き合いに出したりすることで、自分でも思い当たるふしあり。
ソフトウェア選定の根拠をお客さんに説明する際、業界内の規模の大きい競合他社でも使ってますんで、みたいにごまかしたり、セキュリティ対策の必要/不必要を議論する際、「〜省ではそこまでやってないんですよ」、とか。
人が何かを決断する際、100%ロジックだけで決定するとは思わない。感情に訴える「お化粧」も必要なはず。嘘も方便というが、正当な根拠を示した上で、「付け足し」として権威を引き合いに出し、相手に安心感を与えるやり方はありではと思った。「権威のウソ」を自分の論拠の構成要素の100%にしてしまうと、負けちゃう可能性高いので気をつけよう・・・。