われ笑う、ゆえにわれあり


前半〜中盤、正直あまりおもしろくない。寝る前に少しずつ読んでいたが、速攻眠くなる。後半、次第におもしろくなり、最後の「何も考えないで楽しく生きる方法」で、やっと父上が本書を推薦してくれた理由を垣間見た。


われ笑う、ゆえにわれあり (文春文庫)

われ笑う、ゆえにわれあり (文春文庫)




「楽しく生きる」と一言で言っても、そもそも「楽しく生きる」とは具体的にどうすること/どういう状態なのかはっきりしなければ、大海の中当てもなく漂うことになり、流されるまま年老い、最後には力尽き死んでいくことになる。また、ひきこもりででもない限り、人が生きる上で自分以外の誰かとの関係は避けられない。そんな中、周囲と調和しながら楽しく生きるとは、どうすればいいのか。目標地点、やるべきことが見えてきたとしても、必ずしも実行できるとは限らない。そこには心構えとか、人生観とか、そんなのも関わってくる。では、自分はどうあるべきか。
あと、その時その時、感情の赴くままに生きていくことは、何がいけないのだろうか。他人との交わりが煩わしいのに、なぜそれを拒否して引きこもってはいけないのだろうか。自分以外の誰かが敷いてくれたレールに乗って、周りに流されながら、のほほんと生きていくことは、いけないことなのか。


かくの如く、人生には考えるべき事項が山ほどある。本を読み、人と交わり、自分の頭で考える。その道しるべを哲学から学び取れるのかもしれない。もしかしたら、哲学じゃなくても、他の学問や、極端な話、日常のふとした瞬間からも学び取れるのかもしれん。


学びへのいざない 5時間目 哲学
http://edevice.fujitsu.com/fj/MARCOM/find/19-6j/pdf/19_6j_mana.pdf


哲学なんて、と学生の頃は思っていたが、存外仕事の役に立ちまくる実用的な学問ではないかしらと思いはじめる。
次は、もうちょい、哲学っぽいのに挑戦してみるか。