私塾のすすめ ─ここから創造が生まれる
- 作者: 齋藤孝梅田望夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2008/05/08
- メディア: 新書
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「自助」という概念に、違和感なし。
失われた十年(最近は十五年と言う?)や就職氷河期はネガティブな文脈で語られることが多いけど、自分にとってよかったと思えるのは、「会社や社会は、もう俺らを助けてくれない」と学生の時に肌で感じることができた点だ。
バブルがはじけて会社がボンボン倒産してたし、「リストラ」という言葉がすごく流行ってた。親の世代が会社リストラされて路頭に迷ってるところがマスコミで大々的にはやし立てられてた。もう親の世代のやり方じゃ全然だめだと思った。「親の世代のやり方」とは、「いい大学を出て、(世間的に評判の)いい会社に入り、波風を立てず会社に尽くし、定年を全うする」というやり方。
だから、この本でも言われてる「自助」という考え方は、かっこよく悟ったんじゃなくて、頭も悪いしコネもないし、もう自分で盛り立てていかないとどうしようもないって感じだった。
就職の時にIT業界を選んだんだけど、理由は当時ITバブルでITが流行ってたから。一応就職活動の時は「手に職をつけたい」って理由にしといたけど。IT業界は今すごい絶望視されてるけど、俺的には正解だったと思うな。やっぱり、サーバいじったりプログラミングしたりするの好きだから。当然、仕事上サーバいじりやプログラミングばっかりしてるわけじゃないけど。でもやっぱ楽しい。
マネジャーでも、「次のプロジェクトでは俺もコーディングする!絶対するからな!」って宣言してるおっさんもいる。マネジャーのくせにこの人何いってんのと思いつつ、「こういうのいいなあ」と思ってる。技術も強いし、お客さんのビジネスも分かってるっつーのは、かっこいいもんですよ。
あと、ブログとかで同じ世代とか、下の世代とか、おっさんとか、世の中にはすげー奴がいっぱいいるのを毎日感じられるのが効いてるかも。俺ももっとがんばろうって常に思えるから。「いいとこどり」していきたいもんです。
ここ1、2年の間に入社してきた若い子って、聞くとみんな口揃えて「就職活動楽勝でした!」「ウハウハでした」って言うのな。で、やっぱあんま「こいつできるな」ってやつがいない。俺のまわりだけかもしれないけど。
言葉で伝えても意味わかんないと思うから、「努力するといいことあんだな」というのを行動で示せるようにがんばっていきてーなと思った。
いやしかし、著者2人とも「Only the Paranoid Survive」すぐる・・・いい刺激になりますた。