ラクをしないと成果は出ない


本の本質的なところとは関係ないんだけど、本文の所々に出てくる著者の嫌味に、読んでてムカムカしてきた。腹が立つから速攻ブクオフに売りつけに行くことにする。


ラクをしないと成果は出ない

ラクをしないと成果は出ない


とはいえ、悔しいけどいいことが結構書いてあるのであった。

  • 三日かかることは一日でやる 

すべてのアイデアや工夫は、「制限」から生まれるからです。

どんな仕事も、三時間あると思えば三時間かかってしまうし、逆に一時間しかなければ、追い込まれてもなんとかするのが人間です。
遅刻した朝だけでなく、日々「仕事を圧縮する」工夫をしましょう。これまで三日かかっていた仕事を一日でしませる方法を考えるのです。


まとまった休みがとれたとき。プライベートでやろうやろうと思っていた事項をやっと片付けられると思うけど、時間に余裕があるのでだらだら過ごしてしまい、結局やりたいことの半分も終えられなかったというのはよくあること。「あと3日ある」でなく、「どうすれば1日で終えられるのか」を常に考え、工夫する姿勢を身につけよう。来月のバケーションの際、実践しよう。

  • 自分の仕事が黒字になっていなかったら、絶対に会社を辞めない

会社とはどうなっているかを考えるために、簡単な会計学の本を読んだり、財務諸表の見方くらいは知っておきましょう。すると、経営者なら誰でも知っている「給料の三倍稼がないと、黒字社員とは言えない」という理屈がわかってきます。
その上で、「自分は明らかに黒字で利益を出している」と思えたなら、独立した方がいいでしょう。

  • 「好き」を安さの言い訳にしない

「この仕事が好きだから、お金はどうでもいい」
もしもあなたがプロを目指すのであれば、これは禁句です。

あなたの仕事の評価が「安い」のであれば、あなたは「求められていない」のが現実です。

  • 「好き」をお金にしていく

「天才など、一世紀に一人しかいない」
もちろん、私が出会った人の中には優秀な人や成功した人は何人もいます。
しかし、彼らとて「天才」ではないのです。天才以外のその他大勢がほとんどであれば、そのなかで成果を上げ、抜きん出ていく方法は一つだけ。
継続することです。継続して初めて、成功に結びつく。そして「好き」でないと、長くやり続けていくことはできないのです。


「好き」を貫く系のはなしはもっちー絡みのはなしでよく出てくるんだけど、ついつい表面的に理解してしまい、本書の著者が言うように「給料安くても、好きなことやれてるからいいんです」という安易な方向に走ってしまう。これは、確かにいけない。プロなら、自分の仕事にプライドを持たなければならない。また、プライドを持ってお客さんや同僚の役に立てるよう、日々努力し続けなければならない。

「黒字社員」のはなしはおっしゃるとおり。今まで会計なんてめんどくさいと思っていたけど、これではいかんね。まずは「サルでもわかる」系の簡単な本から始めてみよう。


  • 数値目標とその根拠を明白にもつ

「プロになるには、そのことに一万時間を費やすべき」

一日に三時間×三六五日=一〇九五時間。


出典がどうしてもみつからないのだが、米長がプロ棋士になるためには数千時間の集中訓練が必要と言っていたような気がする。努力をしなければとはいつも思って焦ってはいるけど、具体的にどれぐらい時間をかけて、どうなりたいのかを明確化していなかった。「1日3時間×365日=1095時間」というのは、目から鱗系の話だった。



その他にも、以下の話はよかった。チキショウ。

  • ゴールを必ずイメージしてから仕事に取りかかる
  • 若いうちはテーマなしで一日一冊、四〇代は一日で五冊
  • 書棚一本の本がたまったら、新しい分野を開拓できる
  • 常に確率を意識する 生活すべてにおいて冷静かつ正確な視点を得るためには、確率を考える習慣が必要です。
  • 休暇中も仕事をした方が、のんびりできる。